たまに、人の迷惑を考えず、何でもやってもらって当たり前の障害者がいますよね。
最悪なケースになると、自分でできることまで人にやってもらって当たり前と思っています。
障害者グループホームでいろんな利用者さんを観察した結果、モンスター障害者が生まれるのは、周りの対応が原因だという結論に達しました。
本人の性格もあるんでしょうけど、一番の原因は周りの対応だと思います。
周りの人たちが「この人は障害があるから」ということで何でもやってあげたり、配慮や我慢をしすぎたりするために、やってもらうのが当たり前になってるんですよね。
たとえば、自分で食器を洗える利用者さんの食器を毎回洗ってあげる世話人がいるんですが、こんなふうに自分でできることまで先回りしてやってあげていると、利用者さんもやってもらって当たり前になってくるんですよね。
そのため、他の世話人に対しても「面倒くさい。洗って」などと言って、食後に自分の食器を洗わせようとしてきます。
そして、それを断ると「◯◯さんは洗ってくれた」などとキレてきます。
障害者グループホームは自立支援のためのホームなので、基本的に自分でできることは自分でやるというルールがあるのですが、ルール無視で面倒なことは全部世話人にやらせようとしてきます。
我慢も同じで、特定の障害者の迷惑な行動を「この人は障害があるから仕方ない」と我慢して受け入れてしまうと、人に迷惑をかけて我慢させるのが当たり前の障害者ができあがります。
これは本当に声を大にして言いたいです。
迷惑行為を我慢して受け入れることは、モンスター障害者を生み出していることと同じ。
常識的な人であれば、周りの人に迷惑をかけたり我慢をさせたりしてまで配慮してもらいたくはないでしょうけど、もともとの性格に問題があったり、他人の気持ちを想像するのが苦手だったりする人は、それが当たり前になってしまうんですよね。
たとえば、早朝に目が覚めて暇なときに、母親に電話をしている利用者さんがいます(自分の食器を世話人に洗わせようとする人と同人物です)。
母親を起こして構ってもらうそうですが、朝の4時に電話をかけても、母親は何も注意しないそうです。
どれだけ朝早く電話しても、母親に怒られたことはないと言っていました。
母親からは「いつでもかけてきていいよ」と言われているそうです。
普通、用事もないのに朝の4時に電話をかけてきて起こされたら、家族でも怒るやろ。睡眠は大事ですからね。
迷惑なことは迷惑と教えてあげないと、他の人に対しても、構ってほしいときにいつでも構ってもらうのが当たり前になってしまいます。
一生自宅で面倒を見られるなら、どんな対応をしようと自由ですが、障害者グループホームで共同生活を送ってもらいたいなら、迷惑な行動を受け入れるのは辞めてほしい。
最終的に、世話人や他の利用者さんの迷惑になるので。
現にこの利用者さんは、すべてにおいて人の都合や迷惑お構いなしです。
要はわがまま。
物事に対しての理解力もあるし、コミュニケーションもきちんと取れる人なのですが、人の都合よりも自分の感情が優先されて当然だと思っているので、わがままを聞かないとすねたりキレたり物に当たったりします。
以前の社会福祉法人にはさまざまな利用者さんがいましたが、ここまでわがままな利用者さんは1人もいなかったです。
※こだわりが強い人はいましたが、こだわりはわがままとは違うので。
障害のせいではなく、親や支援者など、周りの人の対応がモンスター障害者にしてしまったんだと思いますね。
「この人は障害があるからこちらが我慢しよう」「障害があるから大目に見てあげよう」という思考でわがままや迷惑行為を受け入れていると、いつまでたってもわがままや迷惑行為はなくならないですよね。
しかも、そんな思考で接していたら支援者のほうが潰されそう。
障害があっても人に迷惑をかけてはいけないので、そこは大目に見ないほうがいいですし、されて嫌なことや不快なことはきちんと伝えたほうがいいと思います。