なりたて支援員のブログ

障害者グループホームの支援員を始めました

利用者ファーストの実態

トイレ誘導がダメになったBさんですが、私が宿直で支援に入ったときは、最近はBさんのほうから「23時になったら起こしてな。すぐ起きるから」と声をかけてくれます。

不思議に思って「夜トイレに行くとき、起こすほうがいいか起こされるほうがいいか、どっちがいい?」と聞いてみたら「起こされるほうがいいわ」とのこと。

「自分からは、あんまり起こしたくないの?」と聞くと「そうやねん」と言っていました。

Bさんも自分で支援員を起こすより、起こされるほうが気楽みたいです。

夜中起こしてくるときに申し訳なさそうにしているので、Bさんを少し気の毒に思います。

Bさん本人が起こしてほしいと言っているんだから、起こしてあげたらいいのに……

実は、先月とある支援員さんがBさんに「夜中あんまり起こさんといてな。私も寝たいねん」と言い、Bさんが涙を流していたんです。

そして、その支援員さんが去った後、近くにいた私に「夜中起こしてごめんな。私は悪い人間やねん」と、Bさんが何度も謝ってきました。

その支援員さんは冗談のような口調でしたし、悪意はまったくなかったと思いますが、Bさん本人は傷ついていました。

私は「そんなことないよ。漏らしてしまうのは仕方ないやん」となぐさめましたが……

ここのホームの支援員会議で、Bさんのトイレ誘導はダメということに決まったそうですが(私はリーダーからのラインで知った)、その理由が「Bさんが朝まで眠れることが増えてきたから」「眠れるときに寝かせてあげましょう」とかいう利用者ファースト的なものだそうです(責任者談)。

ただ実際は、日誌を見る限り、Bさんが1度も支援員を起こさずに朝まで眠れていることは、ほとんどありません。以前よりかは支援員を起こす回数は減っていますが、それでも一晩に1~2回ほど起こしています。

私は支援員会議の日程を知らされておらず、会議には不参加だったので、誰の発言かまではわかりませんが(おそらくリーダーの発言だとは思いますが)、朝まで眠れるというのがまず実態に伴っていないですし、起こすよりも起こされたいというBさんの希望にも沿っていません。

また、Bさんは作業所でも昼寝していますし、夕食前後にも寝ているので、睡眠不足なわけではありません。

私からすると、Bさんを起こすのがダメな理由がさっぱりわからないのですが……

利用者ファーストにしたい気持ちはわかりますが、実態にも伴っていないし、Bさんの希望にも沿っていないし、労基的には完全アウトだし、いったい何のための利用者ファーストなんでしょうか?

こんなん、支援する側の自己満足だと思います。

私は他のホームに異動になるので、ここのホームの支援については口出しするつもりはありませんが、Bさんに対しては気の毒に思います。

Bさんのトイレ誘導が禁止されたので労基に相談した

なんと、新たなホームのBさんのトイレ誘導が禁止されました。

リーダーからLINEでメモ書きが送られてきたのですが、そこに「夜間、Bさんをトイレに起こすのはダメ」と書かれていました。

一応、会議に出席していた責任者に電話して確認してみると「23時に1回起こすくらいやったら、私はトイレ誘導しても良いと思います」との返答。

なんで責任者がトイレ誘導しても良いと言っているのに、リーダーがダメとか言ってるわけ? おかしくないですか?

とりあえず責任者が良いと言っているので、23時のトイレ誘導を続けることにしたんですが、その後リーダーが責任者に何か言ったようで、責任者からやっぱりトイレ誘導はダメだと言われました。

利用者ファースト的な理由で、支援員会議で決まったことなので……とのことでした。

リーダーめっちゃうざい。

そもそも、Bさんは作業所でも昼寝していますし、夕食前後にも寝ていることが多いので、睡眠不足なわけではないんです。また、認知症になりかけている疑いはありますが、とくに病気があるわけではありません。

なので、起こしてはいけない理由はとくにないんです。

さすがに、トイレ誘導を禁止してBさんが一晩に何度も支援員を起こすのに任せるのは問題がありすぎるやろうと思って、労基に相談してみました。

労基に相談した結果、やはり以下の回答でした。

・ランダムな時間に起こされてトイレ支援をするのは違法性がある

・こちらから時間を決めてトイレ誘導で起こすのはOK。ただし、宿直者は十分な睡眠が取れないといけない

・トイレ誘導を支援員に禁止する権利はない(利用者を起こしてはいけないと福祉法で決まっているなら別とのこと←そんな決まりはない)

リーダーに上記のことを説明しようと思いLINEすると「それは私が決めているわけではないので、責任者に言って下さい」と逃げられました。

「でも、トイレ誘導がダメだと言っているのはリーダーなので」と返しましたが、返事はなし。

その代わりに、責任者からこの件で電話がかかってきました。

リーダーは、都合の悪いときだけ責任者に責任転嫁するんですね。

責任者はもともとトイレ誘導しても良いという立場だったので、反対しているリーダーと話し合わないと意味がないと思うんですが。

まあ、リーダーにはこちらと話し合う気がないようなので、私は責任者に労基に相談したことを話し、以下のことを伝えました。

・利用者から起こされてトイレ支援をする場合は、仮眠時間も労働時間として扱わないといけない

・トイレ支援に起こされたときのために、法人は1時間分の時給を宿直手当とは別に付けてくれているが、それでも合法にはならない

・今の形態だと、法律上では宿直ではなく夜勤になる。夜勤にしてくれるのであれば、私は今の形態で働ける

・労基からは、夜勤と宿直の金額の差額を請求できると言われたが、私はそこまでするつもりはない

・利用者ファーストにしたいのだと思うが、支援員の労働環境のことも考えてほしい

・23時にBさんをトイレ誘導すれば、後は朝までに1回くらいしか起こしてこないので、違法であっても個人的には許容できる

トイレ誘導しても良ければ、私は今のホームで働き続けるつもりだったんですが(どっちみちBさんはいずれ介護施設に移るでしょうし)、責任者からは「それでは、夜間支援のないホームで働くのはどうですか?」と勧められました。

以前、ここのホームをやめたいと言ったときは、あれだけ他のホームに空きがないと言っていたのにどういうこと笑

「もし移れるのであればそうしますが、他のホームに空きがなければ今のままでいいです」

「それでは調整してみますね」

という感じで、他のホームに勤務することがさくっと決まりました。

責任者は、トイレ誘導の可否については話し合いを避けたいようだったので、私もそっとしておきました。

勤務することになるホームは一軒家で、利用者さんは1階、支援員は2階で寝るそうで夜は眠れるとのことでした。

夜間支援のないホームで働けるのもうれしいですし、リーダーと金輪際関わらなくてすむのもうれしいです笑

今回の件ではっきりと認識しましたが、やっぱりここのリーダーはおかしいです。なんか、他の支援員に対するコントロール欲が激しいんですよね。

朝食の食材もやたらルールが細かいし。

同じ法人の別のホームでも働いていますが、そこの朝食はとくにルールなんてありません。「ごはん・みそ汁・1品以上」とだけ決まっていますが、食材に何を使うかは自由です。なので、冷蔵庫の中にある食材で自由に作っています。

食材の細かい指定があっても、アレルギーなど、ちゃんとした理由があるなら支援の一環として理解できるんですが。

たとえば「朝食のときに果物を出してはいけない」という決まりがあるんですが「果物を食べさせるなら、その分野菜を食べさせてほしい」という単なるリーダーの希望です。

りんごやバナナはお通じにも良いと思うんですが、なぜダメなのか。私にはまったく理解できません。

そこまで何を食べさせろ、何を食べさせるなと注文をつけるなら、365日すべて自分で作ったらいいと思います。

他にも、同法人の他のホームにはない独特のルールが多すぎる。

朝食でさえ、支援員は食べられないんです。他のホームでは利用者さんと同じものを食べるのに、ここでは食べられないので、わざわざ自分で朝食を持っていかないといけません。

極めつけが今回の件。

国からの限られた報酬の中で運営しているわけなので、多少のことなら労基に反していても目をつぶりますが、今回の件はさすがにないわ。

1人勤務なので無視できるところは無視していましたが、内心ストレスがたまっていたみたいで、今回ホームをやめることになって本当にスッキリしました。

GWまでは今のホームに勤務しないといけないので、もう少しの辛抱です!

夜中にBさんのトイレ誘導をすることにした

新たなホームに、新たな利用者Eさんが入居しました。

私の勤務するユニットに入ることになったのですが、Eさんの部屋からは、支援員の寝泊まりするリビングを通らないとトイレへ行けません。

なので、夜中にEさんがトイレで起きると、ドアを開ける物音で必然的に支援員も起こされることになります。

Bさんのトイレ支援で起こされるだけでも大変なのに、Eさんがトイレへ行くときも起こされるとなると、やばいですよね? 夜間は私も寝ているので、何度も起こされたくありません。

夜間の時給がつくなら、何度起こされても受け入れますが、出ないので。

nekoko05.hatenablog.com

そこで、今後は23時にBさんのトイレ誘導をすることにしました。

ちなみに、リーダーからは、トイレ誘導をしてもいいとは言われていません。

ただ、過去の日誌を見てみると、夜中にトイレ誘導をしていた支援員もいるんですよね。また、人手不足のためセンターの職員が勤務したとき、その職員も夜中にトイレ誘導の声かけをしていました。

だから、してはいけないわけではないと思います。

支援員は、23時に各部屋の見回りをしてから寝ることになっているので、見回りのときにBさんを起こしてトイレへ行ってもらう作戦です。

作戦を遂行するにあたって、あらかじめBさんに「今日は23時に起こすから、トイレ行こう」と言っておきました。

「そんなん眠いやん」というBさん。

「もらしてしまって、ベッドがぬれてしまったら大変やん。そうなったら、Bさんも気持ち悪くて眠られへんで」という私。

実際、Bさんはもらすことがよくあり、シーツまでぬれることもあるので、Bさんも納得してくれた模様。

「じゃあ23時な!待ってるわ」と快く承諾してくれました。

23時に起こしに行くと、爆睡しているBさん。

「Bさん、トイレ行きましょう」と声かけして何とか起きてもらい、無事にトイレへ行ってもらうことができました。

Bさんは、その後は朝の3時に1回起こしにきただけでした。

トイレ誘導を拒否されたらどうしようかと思っていましたが、Bさんが協力的でよかった…

トイレ誘導したことは、日誌に書いておきました。

リーダーはキラキラ系なので、たぶんトイレ誘導に対して良い感情は抱かないと思いますが。

せっかく気持ちよく寝ているBさんを起こすなんて…とか思われそう。

まあ、センターの職員もトイレ誘導しているので、さすがに注意されることはないと思います。

心配していたEさんは、明け方に1回トイレへ行っただけなので、まだましでした。何度もトイレへ行くタイプだったら悲劇でした。

日にもよるのかもしれませんが。

まあ、これだったら耐えられなくはないかな……と思います。

実務者研修を修了!

本日で実務者研修が終了しました。

しんどかった…!

スクーリングは週に1度だけですが、朝9時or9時半~18時まで講義や演習があります。もう常に時計とにらめっこして、後何分で休憩…!などと考えていました。

実務者研修は、介護過程と医療的ケアの2つのプログラムを修了しないといけないのですが、2つとも最終日には実技テストがあります。

ただ受講するだけではなく、手順を覚えないといけないので気が抜けません。

実技テストに不合格になると、別の日に再テストを受ける必要があります。

介護過程の実技はそれほど大変ではありませんでしたが、医療的ケアの実技は覚える手順がたくさんあったので疲れました。

医療的ケアは少人数制で、実技テストは1グループ3人でおこないました。受講生3人に、講師が1人ついて指導してくれます。

グループの他のメンバーは、20代男子2人でした。

家でまったく勉強してこなかったので、教室についてから慌ててテキストを読み返しました。

「みんな、家で復習してきた?」と聞く講師。

首を横にふる3人。まさかの誰も勉強して来ていない笑

「え~っ!」とのけぞる講師。「まあ、最初の4回は練習で、5回目がテストなんでね。しっかりと練習して、手順を確かめていきましょう」

医療的ケアは、経管栄養や吸引のテストが全部で5つあります。5つとも、最初に4回練習してテストを受けるシステムです。つまり、全部で5回×5回=25回実技をおこないます。

受講生はマスク必須なのですが、今朝、私のウレタンマスク置き場の上に飼い猫が寝そべっていて、すべてのマスクが毛だらけになっていました……

仕方なくマスクから毛を取りのぞいて付けていきましたが、取り切れなかった毛で鼻がむずむずし、練習中やテスト中に頻繁にくしゃみをするはめになってしまいました。恐るべし猫の毛……

4回も練習があるので、さすがに5回目のテストのときにはうまくできるようになっていて、無事合格できました。

別のグループの男性は不合格になっていましたが、講師いわく不合格になることは稀だそうです。よっぽど覚えることが苦手な人以外は、ノー勉でも問題なさそう。

終了証は、4月上旬に郵送で届くそうです。無事に資格が取れてよかった。

次は、3年後に介護福祉士を受験しようと思います!

大量の朝食……そこまでする必要ある?

新たなホームでは、毎日大量の朝食を作ります。

・食パン

・ヨーグルト

・豆腐

・豆

・野菜

・きのこ

少なくとも、以上の6点は毎朝必ず出さないといけません。たまごやベーコン、ハムなど他の食材をプラスしてもかまいません。

量も多くて、たとえば豆腐は、利用者4人に対して3丁使う決まりです。

朝食の品数や量はホームリーダーの方針なのですが、リーダーいわく「うちの利用者さんは便秘になりやすいから」とのこと。

野菜やきのこ、豆をたくさん食べなければ便秘になると考えているようです。

朝食が多いので、利用者Bさんはよく残すのですが、研修のときにリーダーが「食べな出えへんから食べて!」と、スプーンをBさんの口元に持っていって、ほぼ無理やり食べさせていてびっくりしました。

虐待……という文字が頭をよぎってしまいました。

リーダーからは「Bさんはいつも残すけど、食べるように声かけしたら食べてくれるから」と言われました。

Bさんは処方された便秘薬を飲んでいますし、看護師に摘便してもらうこともあるので、そこまで無理に食べさせる必要はあるのか……

そもそも、介護施設でも朝からこんなに大量に食べさせないです。

ネットでさまざまな特養の朝食を調べてみたのですが、もっと品数や量が少なかったので、紹介したいと思います。

・特養M:パン、たまごサラダ(サンドイッチに入っているようなやつ)、黄桃の缶詰、ジュース

・特養K:食パン、カリフラワー煮、ゼリー、牛乳

・特養S:食パン、みかんの缶詰、キャベツ炒め、牛乳

このように、火を使って何か作るのは1品だけで、後は缶詰のフルーツやゼリー、牛乳など、さっと出せるものを提供しています。

民間の高級有料ホームなら、商売なので、集客のために食事を豪華にして売りにするのもわかりますが、税金で運営されているホームは簡素なものです。

障害者グループホームも税金で運営されているので、正直そこまでする必要ある? と私は思っています。

そもそも、ここは自立支援のためのホームであって、ホテルなどおもてなしの場ではないので。

一般家庭でも朝からそんなに大量に作らないです。というか、仕事してたら作れませんよね。

責任者に新たなホームの朝食について聞かれて答えたことがありますが、責任者でさえ「そんなにたくさん作らなくてもいいんですよ」と言っていました。

リーダーは、障害者グループホームをおもてなしの場だと捉えているみたい。

たとえば、Bさんは高齢で手が震えて食器が持てないことがあります。とくに大きいお皿を持つと手が震えて、落としそうになります。

そのため、食事作りの研修のとき、リーダーに理由を説明して「小さいお椀に分けて提供しても良いですか?」と聞きました。

そしたら「それは見た目が悪くなるからやめて。大皿で提供して、食べるときに小皿に取り分けてあげたらいいやん」と言われ、びっくりしました。

……見た目とは?

そもそも、小さいお椀の見た目の何が悪いのかわかりませんでしたが、口答えしてると思われても嫌なので、コメントは差し控えました。

別に食べるときに取り分けてもいいですけど、新たなホームは一人勤務なので、利用者さんの食べるタイミングで私も食事をするわけです。

さらに、食事中に利用者Aさんがむせることがあるので、支援員はAさんと一緒の部屋にいることになっています。

利用者Aさんがむせたら、背中を叩いたり応急処置をしたりしなければなりません。

しかも、取り分け用の小皿は1つしかないので(Bさんの机が狭いため1つしか置けない)何度も取り分けないといけません。食事中にBさんに「取り分けて」と呼ばれる度に、Bさんの部屋へ行って取り分けろってことですよね?

別に仕事だからやりますけど、そこまでしてわざわざ支援員の仕事を増やす?

最初からBさんの料理を小皿で提供したら、Bさんも支援員を呼ばなくてもいいし、好きなタイミングで好きなものを食べられるのでは??

これが世にいうキラキラ系っていうやつやねんなって思いました。

個人的には、別にリーダーのことは嫌いではないですよ。

話していて、支援員に気を使っているなと感じることもありますし、そこまでキツい言い方や命令口調はしてきません。ま、同じパートですし。

ただ、リーダーには「理想の支援」はこれというものがあって、それが私には???と感じることが多いです。

支援員への依存がひどいBさん

新たなホームのBさんは、支援員への依存がひどいです。

用事もないのに何度も何度も何度も支援員を呼んできますし、自分でできることまで支援員にやってもらおうとします。

できないふりをするBさん

たとえば、Bさんは日中は1人でトイレに行けるのですが「ズボンはどうやって下ろしたらいいの?」などと言って、支援員にやってもらおうとします。

夜間は、Bさんが寝ぼけているため、ズボンを下ろすのを手伝うことがありますが(手伝わないと、便座に座るのに間に合わず尿をもらすことがある)、日中はBさん1人でできます。

なので「いつもやっているようにして下さい」と言うと、自分でズボンを下ろしています。

他にも、支援員は利用者さんが歯磨きした後に仕上げ磨きをすることになっているんですが、Bさんは自分では一切歯を磨かずに「仕上げ磨きして」と言って私に歯ブラシを渡してくることが多々あります。

これも「自分でできるところまで磨いて下さい」と言うと、自分で磨いているので、自分で磨けないわけではないんです。

Bさんの依存の原因

なぜBさんが支援員に依存しているのかと言うと、原因には心当たりがあります。

新たなホームでは、毎日20時〜21時まで利用者さんの部屋でコミュニケーションをとる決まりがあります。

今のところ、支援員1人に対して利用者さんは2人なので、Bさんの部屋でもう1人の利用者Aさんも交えて話をすることが多いです。

私は、おそらくこれが原因だと見ています。

普段から、あまりにも支援員が構いすぎてしまうと、利用者さんも精神的に自立しにくいんじゃないでしょうか?

Bさんが落ち込んでいるときは、もちろん時間をとって話を聞きますが、理由もないのに毎日必要なのか?

前の記事でも書きましたが、私がもともと勤務していた(今も勤務している)もう1つのホームでは、利用者さんの部屋で会話する時間帯というのは、とくにないんです。

夕食を作ったり、トイレ支援をしたりしている合間に利用者さんと日常会話はしますが、部屋まで行って毎日寝る前に長時間話をするというのはないです。

利用者さんの様子はどうかというと、支援員にべったり依存している人は1人もいません。

おそらく、支援員と一定の距離感が保たれているから、利用者さんが精神的に自立できている部分もあると思います。

別に、家で親御さんが寝る前にコミュニケーションを取る分にはいいと思うんですよ。でも、障害者グループホームというのは自立支援のためのホームなので、利用者さんが自立できるように支援する必要があります。

税金で運営されているホームで、逆に利用者さんを依存させるような支援をしてどうすんの? って内心では思っていますが、ホームの決まりなので従っています。

ちなみに、ホームの決まりは基本的にはホームリーダーが決めています。リーダーは他の支援員と同じパートなんですが、支援員の中では、一番このホームの勤務歴が長いです。

もっと構えということ?

Bさんはよくベッドから落ちるのですが、この前の勤務時に朝Bさんを起こしに行ったら、またベッドから落ちていました。

Bさんはベッドから落ちてしまうと自分で起き上がれないので、誰かが助け起こすまでそのままでいるしかありません。

慌てて助け起こしましたが、重かった…

ベッドに柵をするのは虐待になるみたいなので、できないですし…

まあ、その日はヒヤリハットを書いて、別のユニットで勤務している支援員に報告をして帰りました。

次の勤務のときに、私と入れ違いで退勤するホームリーダーに「Bさんアザとかできてませんでした? 大丈夫でした?」と聞いてみたところ、Bさんは構ってあげなかったらわざとベッドから落ちることがあると言われました。

私が構ってあげなかったから、ベッドから落ちたと言いたいのかなと思い、

「私はいつも20時からBさんの部屋で話してますよ」と答えました。

すると「それはみんなそうしてると思うけど」という回答。

さらに「決まった時間に話するだけじゃなくて、いつも気にかけてるよってことを見せなあかんねん」と言われました。

いつも十分すぎるほどBさんを構っている状態なので、これ以上さらに構えと言ってるん? とびっくりしてしまいました。

「私の対応が悪いっていうことですか?」と聞くと「そうは言ってないよ。対策として、こうしたらいいと思うよっていうことを言ってるだけで」との返事。

支援員はBさん専属の支援員ではないので、他の利用者さんの支援をしているときもありますし、掃除や経理などホームの仕事もあります。

そんなときに、構ってくれないからとBさんがベッドから落ちたとして、それは支援員の責任なんですか?

リーダーが言ってるのはそういうことですよね?

無責任だと思う

高齢のBさんは、遅かれ早かれ介護施設へ移動することになります。介護施設に移動したら、何十人と利用者がいる中で、介護職員がBさん1人を構ってあげることはまずありえません。

Bさんが介護施設に移ったら、情緒不安定になるのは目に見えています。

Bさんが一生ホームにいるわけでも、リーダーがBさんが亡くなるまで面倒を見るわけでもないのに、無責任だなと思うのは私だけでしょうか?

別にリーダーと敵対したいわけではないので、何も言いませんでしたが。

新人の私が意見したところで、うちはこういう方針なんでって言われるだけでしょうし。

今後どうするべき?

リーダーに言われるまで、私はBさんがわざとベッドから落ちているとは考えていませんでしたが、言われてみれば思い当たるふしはあるんですよね。

たとえば、両足の裏を床につけてしゃがみ、両手でベッドの柵をつかんでいる状態で助けを呼んでくることがあるのですが、よくよく考えてみれば、その体制であれば自分で立ちあがれますよね?

寝たきりの人ならともかく、Bさんは少なくとも自力歩行が可能ですし。

それなのに助けを呼んでくるということは、やっぱり構ってほしいから?

もし、Bさんが構ってほしくてベッドからわざと落ちているなら、Bさんがこれ以上支援員に依存しないように支援する必要があります。

また、Bさんにも直接注意する必要があります。

もちろん、意図せずにベッドから落ちることも中にはあるとは思うので、わざとだと決めつけるような言い方はできないですが。

個人的には、20時から毎日Bさんに時間を費やすのはやめて、これ以上Bさんが支援員に依存しないようにした上で、Bさんにベッドから落ちないように本人に注意喚起することが大切かなと思います。

実務者研修を受けてモヤモヤした話

現在、実務者研修を受けに行っています。

初任者研修のときの受講生は全員が介護未経験でしたが、実務者研修となると現場で働いている人たちが圧倒的に多いです。

実務者研修では「介護過程」と「医療的ケア」を習います。介護過程ではケアプランを作成したり、片マヒの人の支援実技を行い、医療的ケアでは喀痰吸引の方法を学びます。

支援の実技で、グループに分かれてポータブルトイレの介助を行っていたときのこと、講師から正しい介助法を教えてもらいました。

まず、利用者の自室が個室であっても、利用者がトイレをする際は局部を隠すようにバスタオルをかけること。

そして、利用者が用を足し終わったら、その手をぬれタオルで拭いてあげること。

私も障害者グループホームでポータブルトイレの支援をしていますが、バスタオルとぬれタオルについては教えてもらったことがなかったので、障害ではなく介護の現場にいる受講生たちに、現場ではこの2つを使っているのか聞いてみました。

すると、誰1人使っている人はいませんでした。

人員配置がギリギリで忙しいので、そこまでできないとのことでした。

よっぽど高級な有料老人ホームならしているのかも(?)しれませんが、普通の施設ならできませんよね…

国は介護の質を高めたいのかもしれませんが、現実問題として無理だと思います。

また、講師は利用者の尊厳を守ることの大切さを何度も説いていましたが、それに対しても少し違和感を覚えてしまいました。

そもそも、介護職員の尊厳は守られてます? 利用者の暴言・暴力やセクハラに対して、泣き寝入りするしかない現状じゃないですか?

介護職員の利用者に対する暴力はすぐにニュースになるのに、その逆は全然ニュースにならないのっておかしくないですか?

実際、私も身近なところでいろいろ聞きますが(訪問介護の利用者から包丁を突き付けられたとか、利用者が訪問看護師に対して睡眠薬を盛ったとか)、役所に報告しても刑事事件やニュースにならないのはおかしいと思います。

もし、介護職員が利用者に対してこういうことをしたら、すぐにニュースになりますし逮捕されますよね。

まるで、介護職員と利用者は同じ人間ではないみたい。

介護職員からすると、なんで自分たちの尊厳が踏みにじられてるのに、利用者の尊厳ばかり気にしないといけないのって感じじゃないですか?

実務者研修はためになることも多いですが、個人的に少しモヤモヤしてしまいました。